むしくいブログ
【B12】桃を煮るひと 備忘録
こんにちは。もじもじです。
私はエッセイや暮らしの本をよく読みます。
個人的な読書感想となってしまいますが、宜しければご覧ください📚
今回の本紹介はこちら⇩
タイトル:桃を煮るひと
著者:くどうれいん
ミシマ社
今回、図書館から借りてきたのはくどうれいんさんのエッセイ集『桃を煮るひと』。
私は幼い頃から、ひとりの時間がとても好きである。4歳下の妹がいるが、二人で遊んだ思い出よりも、一人で遊んだ記憶の方が色濃く思い出すことができる。
「ひとり好き」は大人になってからも変わらなかった。会社に勤めていた頃は、一日休みの日でも、一人で新幹線の切符を握り、東は東京、西は神戸まで日帰りで遊びに行った。
一人でどこかへ出かけたり、映画も一人で観るのが好きな一方で、唯一ひとりでいることに苦痛を感じるのが、食事の時である。
くどうれいんさんの「桃を煮るひと」では「ひとりでご飯を食べられない」というストーリーがある。まず、タイトルを見て、「お!私のことだ」と食いついた。くどうれいんさんのこちらの一文。
わたしがひとりでご飯を食べに行くのが苦手なのは、「ひとりでおいしいものを食べるとおいしさよりも悔しさが勝ってしまうから」なのだ。
まさに私がひとりで食事をするのが苦手な原因もこれである。コンビニのご飯や、自炊したご飯など、味がわかり切っているものなら、ひとりで食べても構わない。
ただ、初めて行くお店のご飯は必ず誰かと食べたい。一緒に食べて「おいしいね〜!」から始まり、この食材の食感が、とか香りがすごいね、とか「おいしい」感想を相手と存分に共有したい。
くどうれいんさんは、「わたしは食事を『おいしさをだれかとぶつけあうための行為』だと思っているのかもしれない。」と述べている。
私は未だにひとりでご飯を食べに行ったことがないが、いつかはひとりご飯に挑戦したいなと考えている。きっと、「おいしいのに誰とも共有できない!」と複雑な表情で食べているだろうな〜と思う。