むしくいブログ
【B15】幸せになる勇気 学びのタネ
どうも、ふむむんです。🐛
ここでは本を読んで、私の人生に学びを与えた言葉や考え方を紹介したいと思います。
今回の本紹介はこちら⇩
タイトル:幸せになる勇気
著者:岸見一郎、古賀史健
ダイヤモンド社
【一歩踏みだす勇気】
前作『嫌われる勇気』と本書籍『幸せになる勇気』では、どちらも勇気が大事であると伝えている。
実は嫌われる勇気が発売してから幸せになる勇気が発売される間は3年経っている。
私も3年経った今、本書籍を読み返してみてアドラー思想を理解できていないことに改めて認識した。
どうすれば幸せになれるのか、自分にとっての幸せとは何なのか。
それを考えさせられる1冊である。
たとえ周りから批判されたとしても、自分のやりたいことを突き通すための勇気が必要だ。
そしてやりたいことができたとしても、それが自分の望んでいた未来に繋がらないと認識した時、諦める勇気も必要であると思う。
【本のあらすじ・学びのタネ】
本書籍のあらすじを簡単に紹介すると。
教育者となった青年が3年ぶりに哲人を訪ねる。
そして『アドラーを捨てるべきか否か』という苦悩していると告白する。
アドラー心理学は机上の空論だとする彼に『貴方はアドラーを誤解している』と哲人は答える。
本書籍でのテーマで大事なことは『勇気を持って愛すること』『自立すること』これらを前提に自分の人生を選ぶことが大事であると享受する。
この本での学びのタネは7つ。
- 愛について知る
- ありのままを受け入れる
- 自立に向けた教育
- 自分自身を信じる
- 幸福の本質は貢献感
- 人生のタスク(仕事x交友x愛)
- 愛し、自立し、人生を選ぶ
3年前の私は子育てを経験したことがない1人の人間でしかなかった。
3年経った今は子育ても経験している身、その上で本書籍の内容はかなり学ぶことがある。
親や教育者の使命とは何なのか、教育をする目標は何なのか、人と違うことに価値を置いてしまう私たちが本当は何に価値を置くべきなのか。
青年と哲人の対話していく中で、それらの疑問に対する1個の答えが出るのではないだろうか。
少なくとも以前の私はアドラー思考は崇高的な何かかと考えていたが、今では”自分であり続けるための生きる術”を伝えているのだと考えられるようになった。
大人になるといつの間にか信じる勇気が衰えている気がする。
子どもの頃は無邪気で知らない相手でも信じ、簡単に友達になっていたが、大人になると裏切られた時のリスクを考え自信が持てなくなり半信半疑な接し方になってしまうこともある。
【信じることの大切さ】
哲学とは学問というより、生きる”態度”である。
哲学とは愛知学であり、愛知者でもある。
正直この言葉の意味が本書籍を読むまではわからなかった。アドラーが思う愛について知るまでは。
前作『嫌われる勇気』でも表現していた、自分の課題と他者の課題を切り分けて考える。
これは仕事や交友、教育など様々な場面で必要な考えである。
客観的に聞くと相手の面倒を見ないなんて無責任だ、自分勝手過ぎると指摘されるかもしれない。
初めてスプーンでご飯を食べようとする赤ちゃんを見守っている。
初めて自転車に乗る子どもが乗る練習を見守っている。
どちらも間違ってはいないが教育上、人によっては育児放棄と見られることもある。
しかし、子どもがかわいそうだからと言って親が赤ちゃんに食べさせたり、チャイルドシートに乗せて自分で自転車を漕いだりしていると子どもの成長を妨げていることにもなる。
教育をする目標は一言で『自立』をアドラーは表現している。
自立を支援するのが親の役目であり使命でもあり、愛であると考える。
幸い3年前の私はアドラーと似た考えをする別人の教育思想を知ることができた。
それは マリア・モンテッソーリが提唱する”モンテッソーリ教育”である。
モンテッソーリ教育の目的は、「自立していて、有能で、責任感と他人への思いやりがあり、生涯学び続ける姿勢を持った人間を育てる」ことである。
親は子どもを子ども扱いせず、子ども自身が自立していける環境を作ってあげることが大事であると。
私は子どものありのままを受け入れてあげる姿勢で支援をすることにしたのだ。
大人になれば良い悪いの判別がある程度できるが、子どもは難しいことがある。
悪いことをした子どもは、実はそれが良くないことだと知らなかった場合もあるということだ。
本書籍では人間の問題行動について、その背後に働く心理を5つの段階に分けて考えている。
①称賛の要求⇨
褒めてくれる人がいなければ、適切な行動をしないのだし、罰を与える人がいなければ、不適切な行動もとるというライフスタイルを身につけていく。
②注目喚起⇨
人は褒められなくてもいいから、とにかく目立ってやろうと考える。居場所を求めている。
③権力争い⇨
反抗に徹底してくる、暴言を吐いたり不登校になったりする。
④復讐⇨
かけがえのない『わたし』を認めてくれなかった人、愛してくれなかった人に、愛の復讐をする、憎しみを求めるようになる。ストーカーのように憎悪や嫌悪で繋がろうとする、自傷や引きこもりで『こんな自分になってしまったのは、お前のせいだ』と訴えるようになる。
⑤無能の証明⇨
学校も家庭にも自分の『居場所』を見出せない。自分のことを心底嫌いになり、絶望する。自分がいかに無能であるか、ありとあらゆる手を使って『証明』しようとする。
第3段階『権力争い』より先に踏み込ませないことが、教育者に課せられた役割と言うが単なる教え子の関係ではなく対等な立場でひとりひとりと接することは容易ではなさそうだ。
子どもたちの決断を尊重し、その決断を援助する。
いつでも援助する用意があることを伝え、近すぎない、援助ができる距離で見守ることが大事であると言う。
自立するためには自分自身を信じ、自分で人生を選ぶ必要があるだろう。
しかし、人は特別であろうと他者を欺き、自分に嘘をつく生き方をしているのではないだろうか。
周囲より劣らないために自分を強く見せたり、家で見せる顔と外で見せる顔を変えたりと。
大人になると純粋に人を信じることが難しくもなってくる。本書籍ではこう表現している。
『信用』とは相手のことを条件付きで信じること。仕事仲間や初対面で関わる人に対してはよく見られるだろう。
『信頼』とは他者を信じるにあたって、いっさいの条件をつけない無償の愛である。家族や親友に対しては信頼できる関係が築けるのではないだろうか。もちろん相手も同じ認識である必要はあるが。
我々人間は、分かり合えない存在だからこそ、信じるしかない。
例えその人が嘘を語っていたとしても、嘘をついてしまうその人ごと信じてみる。
そして自分を愛することができなければ、他者を愛す自分を信じることもできなければ、他者を信じることもできない。と表現している。
10歳であっても自立できる子もいれば、50歳越えても自立できない人もいる。
きっとこれは『人と違うこと』に価値を置くのではなく、『わたしであること』に価値を置いていること。
『わたし』の価値を他者に決めてもらうのではなく、『わたし』の価値を自らが決定しているから『自立』と呼ぶのだと。
もう一度嫌われる勇気での2つの目標を思い出してみる。
【行動面の目標】
・自立すること
・社会と調和して暮らせること
【心理面の目標】
・私には能力がある、という意識
・人々は私の仲間である、という意識
人間は過去の『原因』に突き動かされる存在ではなく、現在の『目的』に沿って生きている。
『いま』を肯定するために、不幸だった『過去』も肯定する。
私自身も自分の価値は今からでも築いていけると信じ、未知に挑戦したり学び続けていきたいと考える。
自分の人生、日々の行いはすべて自分で決定していくことが大事である。それを決めるにあたって必要な材料である知識や経験がなければ持っている人に聞いたり、自分で手に入れる必要もある。
自分自身を信じられるようになるためには、どういう知識や経験が必要なのかを考えてみてもいいのではないだろうか。
【人生のタスク】
人生は常にタスク処理の連続であると、私はそう考えている。
お金を稼ぐためのタスク、友人との繋がりを保つためのタスク、家族で幸せに生活するためのタスク。
この3つのタスクをバランスよくこなしていくことは容易ではない。
もちろん生活する上で必要最低限の稼ぎがないと、交友どころか家族で生活することもままならない。
かと言ってお金を稼ぐために朝から晩まで1日中働いていては交友や家族との時間がなくなってしまう。
交友に時間を割き過ぎると家族の時間が疎かになり、その逆も然り。
自分の思い描く人生の道を上手に歩けないかもしれないが、それでも現実逃避はせず一つ一つ修正していけたらと思う。
1度しかない自分だけの人生をどのように過ごしていきたいのか、理想と現実のギャップを感じて不安になり、他人に用意された環境で生き続けるのも息苦しさを感じるかもしれない。
それでも不安を乗り越えた時に手に入れる”自由”はどんな報酬よりもあなたにとっての”最高”を感じさせてくれるかもしれない。
【本当の “自立” と本当の “愛” 】
なんら優れたところのない人間である、だから誰とも愛の関係を築くことができない、担保のない愛には踏み出せない。⇨典型的な劣等コンプレックス、自らの劣等感を、課題を解決しない言い訳に使っているだけ。
『運命とは、自らの手で作り上げるもの』本書籍ではこう表現している。
今まで積み上げてきた自分だけの人生の経験をどうこれからに繋げていくか。
大切なのは、いま何が与えられているかではなく、与えられたものをどう使うか。
自分らしく生きる”アイデンティティ”をどう築き上げていくか。
我々は皆、『わたしは誰かの役に立っている』と思えた時にだけ、自らの価値を実感することができる。『わたしの幸せ』を突き詰めていくと、結果として誰かの幸せに繋がる、利己心は健全なギブアンドテイクが働くのであると。
私も社会人なりたての頃は誰かのために役に立ちたいと強く願い、同時に役に立てることが少なく非力であるとも感じていたことがある。
そんな私は仕事以外での居場所を見つけるため、コミュニティーに参加したり、人生を支え合える愛する人を探すことにした。もちろん全ての行動に勇気を出す必要があるが、ただ立ち止まっていても何も変わらないと分かっていた。
また学生の恋愛とは違って、誰かを愛することは熱い感情だけではなく、未来に対する決意であり、決断でもあると感じていた。
本書籍でも、愛とは信念の行為であり、わずかな信念しか持っていない人は、わずかにしか愛することができない。意志の力によって、何もないところから築き上げるものだからこそ、愛のタスクは困難なものである。と表現している。
結果的に私は最愛のパートナーを見つけることができたからこそ、自分にも自信を持つことができたと思う。
なんでもない日々を歩み続けるには勇気が必要だ。
自分自身に自信を持つことも、人を信じることも勇気が必要だ。
逆を言えば、勇気があれば未知なる冒険もできるし、可能性を広げることもできるのではないだろうか。
【まとめ】
この本での学びのタネは7つ。
- 愛について知る
- ありのままを受け入れる
- 自立に向けた教育
- 自分自身を信じる
- 幸福の本質は貢献感
- 人生のタスク(仕事x交友x愛)
- 愛し、自立し、人生を選ぶ
幸せになる勇気、それは愛し、自立し、人生を選ぶこと。
きれいごとに聞こえるかもしれないが、自分を劣等感にしている固定概念を少しでも緩和する柔軟な観点を手に入れられるのではないだろうか。
歳だけ重ねても人として自立していなければ、いつまでも自信を持つこともできないかもしれない。
一生懸命働き続けていても、自分のやりたいことを我慢していては幸福を感じられないかもしれない。
他者の期待を満たすために生きていても、他者はあなたの期待を満たすために生きてはくれないかもしれない。
自分が自分らしく生きるためにも、自立するためにも知識や経験を学び続けていくといいのではないだろうか。
最後まで読んで頂き、ありがとうございます。
自分に自信を持つためには成功した経験や臨機応変な対応ができる知恵と判断力、行動力などが必要になるだろう。
一見難しそうに感じるが、自分らしく生きるためにはどうしたらいいかを考え、日々学び行動していくことで経験値が積み重なるのではないだろうか。
『自分らしく生きる術』を身につけるために、一度手に取って読んでみてはいかがでしょうか。