むしくいブログ

【B20】自分のために料理を作る 備忘録

 

こんにちは。もじもじです。

私はエッセイや暮らしの本をよく読みます。
個人的な読書感想となってしまいますが、宜しければご覧ください📚

今回の本紹介はこちら⇩

タイトル:自分のために料理を作る

著者:山口祐加、 星野概念

晶文社

 今回、図書館から借りてきたエッセイは『自分のために料理を作る』です。

 自分のために料理をすることは大切だということは、今まであまり意識してこなかった。

一人暮らしをしていた頃の生活は、早番と遅番の繰り返しで生活リズムも不規則だったので、帰宅して料理をする元気は全くなかった。作ったとしても一人分なので、すぐに食べ終えてしまうし、ひとり暮らしでは「美味しいね」と共有する人もいない。

 結婚と出産を経て、家族が増えてからは、私が料理をするのは「誰かのために作る」から。現在でもこれが料理をするエネルギーとなっている。ところが本書のテーマは「自分のために料理を作る」。自分のことはおざなりにしがちな私にとっては挑戦状だった。

 私が料理を面倒くさいなと思ってしまう点は、食材を買ってきて、洗ったり茹でたり、下準備をすること。そして献立を考えなければいけないことである。本書ではこれらの料理の問題たちに対しての対処法や、それに加えて自分のために料理をすることの大切さが書かれている。

 その中でぜひ覚えておきたいことが、『料理をする意味は「そのプロセスを感じること」にある』ということである。自分で作った料理だから、味もわかっているし、誰も褒めてくれないので、料理は成果だけ見ているとしんどくなるというのである。

確かに、誰かのために作った料理ならば、頑張って作った成果物の料理が注目されるが、自分のために作るとなると、その過程を大切にした方がずっと楽しい。

今日は野菜を上手に切れたな、とか調味料を入れた時の料理の香りが一気に変わった瞬間、茹でている野菜の色が鮮やかになっていく様子など、料理のプロセスで「自分は今料理をしている」と気持ちが明るくなる瞬間が時にある。

 本書は加えて、『この喜びに気がつくことができるようになると、料理を自分のためにしていても、他の誰かのためにしていても、どちらの場合でも楽しめるようになります。つまり、必要なのは「楽しみ方のコツ」だったとも言えます。』と述べている。音楽やラジオを聴きながらでも良いし、私は意外に最後の大量の洗い物をするのが達成感を感じて好きだったりする。

 家族で暮らしていると、自分の分だけの料理をすることはあまりないけれど、些細なことに楽しみを見つけて、自分のために料理をすることを大切にしていきたいなと思う。