むしくいブログ
【B24】これが生活なのかしらん 備忘録
こんにちは。もじもじです。
私はエッセイや暮らしの本をよく読みます。
個人的な読書感想となってしまいますが、宜しければご覧ください📚
今回の本紹介はこちら⇩
タイトル:これが生活なのかしらん
著者:小原晩
大和書房
今回、図書館から借りてきたのは小田さんのエッセイ『これが生活なのかしらん』。
旅行や誕生日、結婚式といった普段の日常では無い特別な日やイベントよりも、私は毎日の些細なこと、ものの方が特別に幸せを感じることが多い。まさに本書で書かれていることと同じで、振り向きもしない、何の変哲も無い瞬間がとてもときめく。『これが生活なのかしらん』に描かれているのは、ただただ普通の生活たち。
友達3人でシェアハウスをして、友達が唐突に作り出したフライドポテトがあつあつで美味しくて「揚げたてのじゃがいもってすごいね」「すごいよね」と言い合いながら食べる。夏休みに家族が誰もいない台所でウインナーを焼き、白米と一緒にかきこみ、食後にりんご味のチューペットを食べる。またある時は煮物をつくってみたりする。めんつゆと具材を鍋にほうりこみ、ぐつぐつとやる。時々こぼす。こぼしたら拭く。合間におにぎりもにぎっておく。
誰かの日常は、本人以外の人にとっては非日常で、それを文字で読むことによって自分の身の回りに溢れている「生活」の一つ一つが一気に輝きだす。私もエッセイ本を読み始めてから、普段の日常こそ面白い!と思うようになったひとりだ。
でも不思議とそうやって意識しなくても過去を振り返ると、記憶に残っているのは日常の思い出だったりする。一人暮らしをしている時、お風呂上がりに近所の自販機まで行き、小走りでジュースを買ってきたこと。結婚をしてからは、居酒屋へ行った帰り道にコンビニでアイスを買って食べながら、二人であれこれ話して帰ったこと。子どもが生まれた直後は、真夜中の夜泣きに対応し、抱っこをしながら窓から見えるコンビニや走っているトラックを見ては、「私以外にも起きている人がいる」と深夜に働く方達の姿に励まされたこと。すべて「生活」の中のほんの小さな出来事なのだけれど、きっと私はこの先もずっと忘れないと思う。
今日は瞬きをしたらあっという間に新しい今日になってしまう。毎日の中には思い出の粒がたくさん詰まっている。一つずつ大切にとっておけないからこそ、瞬間瞬間を噛み締めながら私の「生活」を生きていこうと思う。